EU、包装と包装廃棄物を大幅削減へ:2030年までに100%リサイクル可能に
欧州理事会は16日、EU域内での包装および包装廃棄物を大幅に削減するための一連の新規制を採択した。2030年までにすべての包装をリサイクルできる設計にするよう義務付ける。また食品と接触する包装材については、一定基準値以上のPFAS(有機フッ素化合物)など、有害物質の使用を厳しく制限する。(オルタナ副編集長=北村佳代子) 新たな規制は、包装と包装廃棄物に関する1994年の指令を更新するものだ。欧州委員会は2022年に、欧州の包装廃棄物が環境への悪影響を十分に減らせていないとして、新たな規制の導入を提案していた。 EUでは1人当たり、年間約186kgの包装ごみが発生しており、そのうち、プラスチック包装は36kg含まれるという。またEUで使用されるプラスチックの40%、紙の50%を、パッケージ(包装)が占める。 EUの広報担当は、「今回の規則改正は画期的な前進だ。廃棄物を機会に変えることがこの戦略の中心だ」とコメントした。 新たな規則は、今後数週間以内に、EUの官報で正式に発表され、その18ヶ月後に適用となる。