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2022年10月20日
アジア・オセアニア
「都市鉱山」からのレアメタル回収、30年度までに倍増へ…廃基板の輸入ルート開拓

環境省は、「都市鉱山」と呼ばれる使用済みの電子機器から金属を回収して再資源化する量を2030年度までに倍増させる。

海外からの輸入を強化する方針で、電気自動車(EV)や風力・太陽光発電装置などに再利用し、脱炭素社会の実現につなげる。

貴金属やレアメタルの原料となる携帯電話や電子機器の基板

対象は、リチウム、ニッケル、コバルトといった希少金属(レアメタル)のほか、銅や亜鉛など。

日本はほとんどを輸入に依存しているが、携帯電話やパソコンの電子基板などに多く含まれることから、同省は使用済みの廃基板などから金属を取り出すことで、限りある資源を確保し、活用したい考えだ。

 

具体的には、少量にとどまっている海外からの廃基板などの調達を来年度から本格化させる。

特に経済発展が著しいアジア諸国では、電子機器の廃棄増による環境汚染が深刻化しており、リサイクル技術が乏しい各国政府と連携して輸入ルートの確保を図る。

また、国内のリサイクル事業者に対し、廃基板などを粉砕し、金属を選別する装置の整備や処理能力の向上を資金面などで支援する。

同省は近く、資源を廃棄せず再利用する社会の実現に向けた「循環経済工程表」をとりまとめる。

その中で、金属を抽出する国内の製錬所で受け入れる廃基板などの量を20年度の約21万トンから、30年度には約42万トンに増やす目標を掲げる。23年度当初予算の概算要求に十数億円の関連経費を盛り込む。

(URL: https://www.yomiuri.co.jp/national/20220828-OYT1T50187/