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2022年11月22日
欧州
2023年1月からリサイクル素材の利用率などの情報提供を義務付け  

フランスで2023年1月1日から、政令に基づき、拡大生産者責任の枠組みの中で、リサイクルや回収を義務付けている製品を対象に、リサイクルの可能性やリサイクル素材の利用率などに関する情報を「製品シート」の形式でインターネット上で提供することが義務付けられる。廃棄物の少ない製品への消費を促すことを目的としたもの。

 

対象企業は製造業者、輸入業者、ディストリビューターやオンラインでの販売を含む市場投入者。

 

対象となる全ての製品の、(1)フランスでの前事業年度の年間売上高と、(2)フランスへの年間市場投入数(製品数)がともに閾値(いきち、上限値)を超える場合、情報提供が義務付けられる。対象企業や市場投入製品数の閾値は、2025年1月1日までに段階的に引き下げられることとなっており、具体的には以下のとおり。

 

2023年1月1日以降(注2):(1)売上高5,000万ユーロ、(2)市場投入数2万5,000

2024年1月1日以降:(1)売上高2,000万ユーロ、(2)市場投入数1万

2025年1月1日以降:(1)売上高1,000万ユーロ、(2)市場投入数1万

2023年1月1日から対象となる製品は、家庭用包装、印刷紙、電気・電子機器、建設資材、電気・蓄電池、健康や環境に重大なリスクのある家庭用化学品、家具、衣類、靴など。建設資材、玩具、自動車、小型トラック、二輪車、三輪車、四輪車は2024年1月1日から適用対象となる。

 

消費者へ提供すべき情報は、修理可能性スコア(2022年11月7日記事参照)、持続可能性スコア(2024年1月から)、リサイクルの可能性、リサイクル素材の利用率、貴金属、レアアースや危険物の含有など、製品分類ごとに異なる(添付資料表参照)。

 

情報提供の義務を怠った場合、自然人は3,000ユーロ、法人は1万5,000ユーロを上限とする行政罰の対象となる。

 

URL:  https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/11/147a98cead18376d.html