日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、2024年度の日本製半導体製造装置の販売高が23年度予測比5%増の4兆4412億円になるとの見通しを発表した。5年連続で過去最高を更新する。
22年度は21年度比で17%増の4兆283億円になると予想する。1月の予測を4700億円以上上回る。サプライチェーン(供給網)の混乱や部品不足などの不透明要素はあるが、製造受託企業やロジック(演算用)、メモリー(記憶装置)向けで積極投資が続くとした。
量的な拡大以外の要素もある。微細回路の電流を効率的に制御できる、ゲートオールアラウンド(GAA)と呼ばれるチップ構造を採用した次世代の先端半導体は、製造の複雑さや工程数が増し、要求精度も高くなる。製造装置で3割近いシェアを持つ日本企業にとって新たな商機が期待できる。