住友金属鉱山は2022年をめどに、使用済みの車載用リチウムイオン二次電池(LIB)を対象とした再資源化を事業化する。
すでに銅やニッケルの再資源化はパイロットプラントで実現。コバルトについても再資源化技術を確立した。
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)など自動車の電動化が進むことで、その動力源であるリチウムイオン二次電池の需要は拡大している。その材料にはニッケルやコバルト、銅など金属資源が使われるが、特にレアメタル(希少金属)であるコバルトは、需給逼迫(ひっぱく)の可能性が懸念されている。
同社は有価金属の再資源化に取り組んでおり、すでにスクラップから銅を回収し、19年には14万6000トンを再資源化した実績がある。
さらに、使用済みの車載用リチウムイオン二次電池からの有価金属の再資源化を事業化することで、同社では「世界的な資源枯渇に呼応する資源循環型社会の形成にさらなる貢献をしたい」としている。