米国エネルギー省(DOE)は12月12日、アルティウム・セルズ(本社:オハイオ州)のオハイオ州とテネシー州、ミシガン州のリチウムイオンバッテリーセル製造施設の建設資金として、最高25億ドルの融資を承認したと発表した。アルティウム・セルズは米ゼネラルモーターズ(GM)と韓国のLGエナジーソリューション(LG化学の子会社)の合弁会社で、米国の電気自動車(EV)への需要増加に対応するため、3つの施設でのバッテリーセル生産を管理する。このバッテリーセル製造施設の建設によって約1万1,000人以上の雇用が創出される見込みだ。
今回の融資は、融資プログラム局(LPO)が「先端技術車両製造(ATVM)ローンプログラム」の下で、米国内のバッテリーセル製造計画に融資を実行した最初の例となる。これまでにフォード、日産、テスラなどが同プログラムによる融資を受けており、直近では4月にオーストラリアの鉱物探査会社シラーテクノロジーズがリチウムイオン電池材料のルイジアナ州での生産拡大に対して承認を受けた。
DOEのジェニファー・グランホルム長官は「この融資は、他国への依存を減らし、EV普及とガソリン車による二酸化炭素の排出削減を達成するために不可欠な、国内でのバッテリーセル生産を後押しするものだ」と述べた。
なお、GMとLGエナジーソリューションはこれら3州での施設建設のほか、4番目のバッテリーセル製造施設として、中西部のインディアナ州を検討しているという(ロイター12月12日)。
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/12/62fd9c9e4edddfc4.html