ドイツ自動車大手BMWのニコラス・ペーター最高財務責任者(CFO)は31日、電気自動車(EV)のバッテリーコスト削減では効率的な設計とリサイクルに期待し、鉱山への投資は避ける方針を明らかにした。サプライチェーン(供給網)に深く入り込む方法を取る一部の競合他社と一線を画す。
同社はドイツ国内に自社のバッテリーセル研究センターを持つが、欧州と中国でのバッテリーセルの開発と生産は提携先である中国の寧徳時代新能源科技(CATL)と恵州億緯鋰能股份有限公司(イブ・エナジー)に大きく頼っている。
ライバルのフォルクスワーゲン(VW)やメルセデス・ベンツはバッテリーの自社生産の拡大を目指し、サプライチェーンを掌握するために鉱山への投資を行うやり方を選択している。
ペーター氏は、BMWは重要鉱物の確保に鉱山への投資ではなく、リサイクルに軸足を置くと明言。ただ中国ではバッテリーセルのリサイクルで合弁事業を設立しており、自社で大規模なリサイクル施設を開発する必要はないとの見方を示した。
さらに同氏は、EVの販売拡大を通じてリサイクルされた原材料に対する需要があると証明するとともに、本格的なリサイクルに向け提携先と協力すると説明した。
URL: https://jp.reuters.com/article/bmw-electric-batteries-idJPKBN2W006Z