経済産業省は15日、太陽光発電の新規事業者を対象に、鉛やヒ素といった有害物質が含まれているかどうかが明らかなパネルの使用を義務化する方針を示した。今春をめどに関係省令を改正する。2030年代後半に想定される大量廃棄に備え、環境に配慮した処分の徹底につなげる狙い。
再生可能エネルギー発電設備の廃棄やリサイクルの在り方に関する検討会を開き、提示した。再エネ発電事業者が固定価格買い取り制度(FIT)などを認定申請する場合、製造事業者が有害物質の有無を開示済みのパネル使用を求めることにした。パネルの処分時に有害物質が含まれているかどうか分からず、処理業者から引き取りを断られる事例があり、経産省は環境省とともに検討会を設置し、対応を検討していた。
太陽光発電はFITが導入された12年以降、急速に普及が進んだ。経産省の推計では、30年代後半にパネルの廃棄量が年17万~28万トン程度に急増する。
https://www.sankei.com/article/20240115-LMUT5JAVIZIVLHR2DUCXXRH2IE/