ニュース

2023年10月23日
北米南米
ジェトロ、日系企業とミシガン州のバッテリーショーとオートショーでEV関連ブースなど視察

ジェトロ・シカゴ事務所は9月12~14日、米国ミシガン州で開催された「バッテリーショー 」(2023年9月22日記事参照)と「デトロイトオートショー 」で視察プログラムを実施した。本プログラムには自動車関連部品メーカーなどの日系企業16社23人が参加し、ジェトロがアレンジした出展企業との面談に臨んだ。バッテリーショーは、近年の米国の電気自動車(EV)普及促進の政策や、企業による関連産業への投資の増加を背景に年々規模が拡大しており、2023年は過去最大規模での開催となった。日系企業を含む海外の企業からの出展も多く、カナダ、ドイツや英国などの国別パビリオンも見られた。
視察プログラム参加者は12日から2日間、バッテリーショーにおいて、バッテリー関連の材料や部品の供給をするダイキン、日東精工やTDKなど日系企業9社の代表者から、各社の事業概要に加えて、バッテリー産業との関わり、今後のEV普及の展望などについて説明を受けた。また、米国系企業では、EV用バッテリー・エネルギー貯蔵技術開発のアワー・ネクスト・エナジー〔Our Next Energy(ONE):本社ミシガン州〕と、生産ライン上部に設置したプロジェクターで作業領域や部品を手元に投影し、製品の組立作業の効率化を図るシステムソリューションのライトガイド(LightGuide:本社ミシガン州)のブースを訪問して、説明を受けた。

また3日目となる14日には、デトロイト市内で開催されたデトロイトオートショー内のスタートアップ・アリーナを視察した。同エリアには、150社のスタートアップが出展。車載インフォテイメントシステム(IVI)を使用して位置情報の提供、商品の注文、決済、ピックアップを一貫して行うサービスを提供するマビー(Mavi.io、本社:フロリダ州)など、自動車のコネクテッド技術を利用したサービスを強みとする企業の出展が目立った。また、環境に配慮した原材料の開発をする企業の出展も多く、中でも、自動車の軽量化やEV化で注目を浴びているマグネシウムを地表で採掘せずに海水から抽出することで、低コスト化と環境保護を実現するマグラシア(Magrathea、本社:カリフォルニア州)は注目を集めた。
今回の視察プログラムに参加した日系企業からは、「バッテリーショーは出展企業が非常に多いため、単独で参加したら見過ごすところ、ジェトロのアレンジで優良企業のブースを訪問できた」「パートナー候補企業の技術力を見極めるために必要な情報を入手できた」などの意見が寄せられた。
なお、2024年のバッテリーショーは、2023年よりもさらに規模を3割以上拡大して、デトロイト市内の大型展示場ハンティントン・プレイスで10月に開催される予定だ。

URL:https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/09/52be88035194b998.html