ニュース

2025年2月27日
欧州
「公共調達に、リユース品を」欧州で加速するリユースIT機器活用の動き

欧州には、欧州委員会(European Commission : EC)で2008年に定められた「グリーン公共調達(Green Public Procurement: GPP)」という基準があります。これは購入による環境への影響の軽減を目的とした基準で、商品、サービスや工事における公共調達の手順に組み込むことができます。コンピュータに関しては「Voluntary GPP Criteria(任意基準)」があり、EU各国はその基準を参照しながら公共調達を実施しています。

欧州のIT先進国でデータセンターハブとしても知られるアイルランドでは、コンピュータの修理やリサイクルも盛んに行われています。202410月には、Amazonが米国以外で初となる「リバースロジスティックスセンター」をダブリンに開設し、データセンターで使用したIT機器のリユース・リサイクルを一層推進する方針を示しています。

政府も、リユース品の調達に積極的に取り組んでいます。具体的には、より環境に優しい購入を推進するための、グリーン公共調達戦略および行動計画(“Buying Greener Green Public Procurement Strategy and Action Plan)を策定しました。2025年までに、調達されるICTエンドユーザー製品の8割が「再生品である」「環境関連の認証を取得している」といった基準を満たすことを目指しています。

2024年にはアイルランドの公共支出省、国家開発計画実施および改革局が、イギリスのITAD事業者であるCircular Computing社と最大3,000万ユーロ相当の契約を締結。4年にわたり、年間約15,000 台の再生ノート PC を調達していく予定です。

 

URL: https://www.get-it.ne.jp/column/green-it_250212/